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貴方に絶対役立つ東洋医学第8号 - 発行者 : 許志泉

掲載のコラムは、許志泉先生が以前 「 まぐまぐ! 」 に発行していたものです。
東洋医学にご興味がある方、ぜひお読みください。

漢方は何に効くのか?許志泉の漢方経験 < 症例集1 >

一般的に、漢方は効くように見えるますが 「 効きめが遅い 」 というイメージが殆どです。その為か
漢方は冷え性、未病、風邪などの 「 軽い病態しか治療できない 」 と思われる方が多くいらっしゃいます。

ヨーロッパにおいて発展した西洋医学の以前では、東洋医学 [ 漢方治療 ] が主流でした。
殆どの疾患は、漢方で治療していた事が伝えられています。

現在では、西洋医学の本当に目覚しい進歩が遂げています。
簡便な飲み薬、分かりやすい検査、治療などが現代人に受け入れやすいと思われます。

しかし、原因不明の疾患、体質虚弱、西洋薬の副作用、耐性菌の出現、精神ストレスによる病態、
人として相手をしない ( 病気しか見ない ) 西洋医学臨床の人情のない診察などは、西洋医学に不信感を
持つ原因になることもあります。

私の症例を挙げながら、漢方治療の有効性を皆さんにご提示いたします。

症例1.男性 23歳 [ 私の故郷の友達 ]

動悸 [ いつも心臓の動悸を自覚 ] 。心電図、X線写真も異常無し。
手を心臓の当たる胸に当てたら少し楽になるという症状に悩んでいます。問診は以下のように行いました。

許 先生
「 汗をかく? 」
患者さん
「 はい。汗は、少し体を動かすと、すぐ汗にかきます。食事している時もたくさんかきます。」
許 先生
「 はい、分かりました。この漢方を飲んだら良くなりますよ。」

患者が処方箋をもって院内薬局へ行き直接帰宅するはずが、また診察室に戻って来ました。

患者さん
「 先生、1週間分でたったの1.8元 [ 25円位 ] ものすごく安いよ!ほんとうに効くの?」
許 先生
「 ( 笑いながら ) よく効くよ!きちんと飲んでくださいね。」

その患者さんは、一週間後に再診に来たときに

患者さん
「 先生、ウソのように効いたよ!!もう動悸していないよ!!」

その患者さんは以後、何年も発作をおこさなかったそうです。
【考案】処方したのは二種類の漢方薬 : 桂枝、甘草 [ 方剤名 : 桂枝甘草湯 ] 当然安いわけですね。

この処方にしたポイントは、1.動悸、2.手が心臓の当たる胸に当てたら少し楽になること、3.汗をかく
以上の3つです。 望診では、舌の色も淡、水分がある、脈浮などを参考して 「 桂枝甘草湯の証 ( 証拠 )」
と合致しているため、患者さんにはよく効いたのですね。

西洋医学からみると、これは定型的な 「 自律神経失調症 」 です。
患者さんはその当時、大学を卒業し、大都市に入社したばかりで仕事のストレスや不慣れもあり、結婚年齢の時期から精神面の緊張による自律神経失調になりました。今回処方した方剤は、1800年前の漢朝の
「 傷寒雑病論 」 に記載されていたもので、まさにこの患者さんの症状を描いたようでした。

この症例から、私は古代中国医学の経験の重要さがよく分かるようになりました。

今回は、少し面白かったと思います。ご質問があれば、是非ともお寄せください。
次回の第9回目は、漢方は何に効くのか? - 許志泉の漢方経験 [ 症例集2 ] についてお話します。
それでは、またお会いしましょう。

前回の第7回目は、こちらから 東洋医学 - 漢方の分類

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許先生のコラムバックナンバー東洋医学コラム

こちらは、許先生のコラムバックナンバーになります。読み返してみると勉強になりますよ。

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